今日の善行は明日の蓄え

コスパだけを考えて生きています。

【4650 SDエンターテイメント】優待利回り40%はRIZAPグループ商品と交換できるポイント

SDエンターテイメント(4650)はRIZAPグループ(2928)の子会社です。フィットネスクラブやピラティススタジオ、保育園、就労支援施設、習い事教室といったウェルネス事業を主力に、健康食品や北海道グルメのECサイト「Northern LABO」も運営しています。

優待利回りは40%。100株の投資金額が2.6万円ほどです。ここまで当ブログで見てきた高利回り銘柄とは、少し性格が違います。

目次

  • 優待の内容は2本立て
  • 「割引券」ではなく「商品と交換」できます
  • 優待の内容が頻繁に変わっています
  • 無配であることは前提に
  • まとめ

優待の内容は2本立て

権利確定日は3月末日の年1回、100株以上が対象です。内容は次の2つで構成されています。

  • ①優待ポイント(1ポイント=1円相当) — ポイント相当額を自社ECサイトの値引きクーポンとして使うか、自社およびRIZAPグループの商品と交換するかを選べます
  • ②自社ECサイト「Northern LABO」の割引券 — 北海道グルメなどの購入に使えます

100株の場合、①と②を合わせた金額換算はおおむね1万円台前半になります。株価260円前後で計算すると投資額は約2.6万円なので、優待利回り40%という数字が出てきます。

保有株数ごとのポイント数や割引券の金額区分は年度によって変わっているため、購入を検討する際は会社のIRページで最新の区分を確認してください。

「割引券」ではなく「商品と交換」できます

ここがこの銘柄の重要な部分です。

当ブログではこれまで、優待利回りランキング上位の銘柄を分解してきました。ラクサス・テクノロジーズ(288A)の255%はブランドバッグのサブスク割引、Aoba-BBT(2464)の79%は教育プログラム割引、レダックス(7602)の178%は中古車の値引き券。いずれも「自社サービスにお金を払う人」にしか価値が生まれない割引券でした。

SDエンターテイメントの優待ポイントは、値引きクーポンとして使うだけでなく商品そのものと交換できます。カタログにはRIZAPグループのプロテインや低糖質食品、化粧品、雑貨などが並びます。追加の支出をせずに現物を受け取れるという点で、上の3銘柄とは性格が違います。

もちろん「もらった商品を自分が使うか」という問題は残ります。プロテインや低糖質食品に興味がなければ、額面どおりの価値にはなりません。それでも「使わなければゼロ」ではなく「使わない商品が届く」で済むぶん、実質価値の下限は高くなります。

高利回り銘柄を見るときは、その利回りが「割引券」でできているのか「現物」でできているのかを先に確認すると判断が早くなります。

優待の内容が頻繁に変わっています

注意点として、この銘柄は優待の内容が動きやすい部類です。

もともとは年2回(9月末・3月末)の優待ポイントでしたが、年1回に変更されてフィットネス施設の利用券が追加されました。その後も、優待ポイントを減額する代わりに自社ECサイトの割引券を追加するといった見直しが行われています。

優待情報サイトの記載が追いついていないことがあるので、古い記事の数字をそのまま信じないほうがいい銘柄です。権利を取る前に会社の開示で現行の内容を確認してください。

無配であることは前提に

配当は出ていません。優待を使わなければリターンはゼロです。

また親会社のRIZAPグループ(2928)も3月末に優待を実施していて、chocoZAPの割引などが含まれます。親子で同じ権利月に優待がある構造なので、グループのサービスを利用している人なら両方を検討する余地があります。ただし2社とも同じグループの業績に連動するため、分散の観点では重複します。

まとめ

SDエンターテイメントの優待は100株・約2.6万円で、優待ポイントとNorthern LABOの割引券。優待利回りは40%前後という高い水準です。

他の高利回り銘柄と違うのは、ポイントを商品そのものと交換できる点です。追加の支出をしなくても現物が受け取れるので、実質価値の下限が高くなります。

ただし無配で、優待の内容が頻繁に変更されています。RIZAPグループの商品を使う習慣があるかどうかと、最新の優待条件の確認。この2つを済ませてから判断してください。

関連記事

※本記事は公開情報を整理したもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価および優待条件は執筆時点で公表されている情報に基づいています。優待内容は会社の裁量で変更される可能性があるため、購入前に必ず最新のIR情報をご確認ください。

【3992 ニーズウェル】株主優待は1年で新設・拡充・縮小。15,000円分の裏にある条件

ニーズウェル(3992)は、金融業界向けを中心に業務系システムの開発を手がける会社です。株主優待はQUOカード15,000円分。金額だけ見れば個人投資家の目を引く水準です。

ただしこの優待、1年のあいだに新設・拡充・縮小をひととおり経験しています。しかも1,000株以上が条件で、継続保有の要件も加わります。数字の裏側を整理します。

目次

  • 1年で3回変わった優待制度
  • 現在の条件は1,000株以上
  • 今から買うと初回は2028年3月末分
  • 優待の目的が上場維持基準の達成でした
  • まとめ

1年で3回変わった優待制度

時系列で並べると経緯が分かりやすくなります。

  • 2025年4月 新設を発表。9月末時点で1,000株以上の株主にQUOカード15,000円分
  • 2025年6月 拡充を発表。3月末と9月末の年2回に増やし、合計30,000円分へ倍増
  • その後 権利確定月が3月のみの年1回に変更。年間の優待価額は半額に戻り、2026年9月権利分は実施されません

さらに2027年3月権利分からは1年以上の継続保有が必要になります。わずか1年ちょっとで条件がここまで動く銘柄は珍しく、優待情報サイトの記載も追いつかないことがあります。

現在の条件は1,000株以上

基準日 条件 優待内容
2026年3月末 1,000株以上 QUOカード15,000円分
2027年3月末以降 1,000株以上+継続保有1年以上 QUOカード15,000円分

株価508円で計算すると1,000株の投資金額は508,000円。優待利回りは約3.0%、配当利回りは約2.4%で、合計すると5%台になります。単元株数は100株ですが、優待は10単元=1,000株からなので、100株や500株では対象外です。

継続保有1年以上の判定は、毎年3月末日および9月末日の株主名簿に、同一の株主番号で1,000株以上の保有が連続3回以上記載または記録されていることです。

今から買うと初回は2028年3月末分

2026年3月末の名簿に載っていない人は、2027年3月末分の条件を満たせません。数えるとこうなります。

基準日 名簿記載 判定
2026年9月末 1回目
2027年3月末 2回目 2027年3月分は対象外
2027年9月末 3回目
2028年3月末 4回目 2028年3月分から対象

約50万円を1年半寝かせて、初回のQUOカードが届くのは2028年です。「15,000円分」という数字だけで判断すると、実際の待ち時間を見誤ります。

優待の目的が上場維持基準の達成でした

この優待を理解するうえで欠かせないのが、導入の背景です。会社は2024年9月末時点でプライム市場の上場維持基準である流通株式時価総額100億円が未達となっており、その達成を目指して株価目標600円を掲げる「6.600作戦」を実行していると説明しています。

つまり優待は株価対策として導入されたということです。これ自体は珍しくありませんし、株主にとって不利益とも限りません。ただし目的が達成されたり、逆に達成が難しいと判断されたりしたときに、制度が見直される可能性は普通の優待より高いと考えておくべきです。実際、この1年で条件は2回変わっています。

まとめ

ニーズウェルの優待はQUOカード15,000円分。ただし1,000株・約50万円が必要で、2027年3月末分からは1年以上の継続保有も条件になります。いま買うと初回は2028年3月末分です。

1年で新設・拡充・縮小と動いた経緯と、上場維持基準の達成という導入目的を踏まえると、この優待が今の形のまま続く前提で長期計画を立てるのはリスクがあります。金額の大きさだけで飛びつかず、システム開発会社としての事業と配当で判断するのが安全です。

関連記事

※本記事は公開情報を整理したもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価および優待条件は執筆時点で公表されている情報に基づいています。優待内容は会社の裁量で変更される可能性があるため、購入前に必ず最新のIR情報をご確認ください。

【7602 レダックス】1.6万円で3万円分の株主優待券。優待利回り178%の使い道は中古車です

優待利回りのランキングを利回り順に並べると、上位に見慣れない銘柄が並びます。レダックス(7602)は優待利回り178%。100株の投資金額が1.6万円ほどで、もらえる優待券は30,000円分です。

投資額の倍近い額面が返ってくる計算になりますが、当然そのままの意味ではありません。使い道が限られているからです。

目次

  • 優待の内容は中古車店の優待券
  • 178%という数字の意味
  • 3万円は「値引き」であって「収入」ではありません
  • 利用条件が公開されていません
  • まとめ

優待の内容は中古車店の優待券

項目 内容
必要株数 100株以上
権利確定日 3月末日(年1回)
優待内容 自社グループ優待券 30,000円分(10,000円相当×3枚)
利用先 カーチスの店舗(一部店舗を除く)

レダックスのグループ会社である株式会社カーチスは、「良いクルマをより高く買取り、より安く売る」という買取直販モデルで中古車販売を全国展開しています。優待券はこのカーチスの店舗で、車の購入や売却に使えます。

100株以上の株主に一律で贈呈される形式なので、株数を増やしても内容は変わりません。優待の効率でいえば100株が最適です。

178%という数字の意味

株価160円前後で計算すると、100株の投資金額は16,000円ほど。30,000円分の優待券を投資額で割ると178%という数字になります。計算式としては正しい。

ただしこの数字が意味を持つのは、1年以内に中古車を買うか売る予定がある人だけです。カーチスの優待券は他に転用できません。金券ショップで換金できる類のものでもなく、車の取引をしなければ価値はゼロです。

このブログでも同じ構造の銘柄を取り上げてきました。ラクサス・テクノロジーズ(288A)の255%はブランドバッグのサブスク割引、Aoba-BBT(2464)の79%は教育プログラムの割引。優待利回りランキングの上位は、ほぼ例外なく「自社サービスを買う人向けの割引券」で構成されています。額面の大きさは、そのサービスの単価が高いことの裏返しにすぎません。

3万円は「値引き」であって「収入」ではありません

中古車の価格帯を考えると、この優待の性格がはっきりします。カーチスで扱う車は数十万円から数百万円が中心です。そこに30,000円の優待券を使えば、支払いが30,000円減ります。

これは間違いなく実利です。ただし「16,000円を投じて30,000円をもらった」のではなく、「100万円の買い物が97万円になった」という話です。もともと車を買う予定がある人にとっては優待利回り178%相当の価値がありますが、優待のために車を買えば支出は数十万円増えます。

逆に言えば、車の買い替えを検討している人にとってはかなり効率のいい銘柄です。1.6万円を1年寝かせるだけで3万円の値引きが得られるなら、投資というより買い物の準備として合理的です。カーチスは全国展開しているので、地方在住でも使える可能性が高い点も有利に働きます。

利用条件が公開されていません

ひとつ確認しておきたい点があります。この優待の利用条件について、優待情報サイトの多くは「利用条件等は自社に問い合わせのこと」と記載しています。

10,000円相当の券が3枚という構成なので、1回の取引で3枚まとめて使えるのか、1枚しか使えないのかで価値が3倍変わります。また一部店舗では利用できないとされています。

額面3万円が本当に3万円として機能するかは、この条件次第です。買う前にカーチスまたは会社に直接確認することを強くおすすめします。優待の内容が公開情報だけで完結しない銘柄は、事前確認の手間を惜しまないほうが安全です。

なお配当利回りは1%前後の水準です。優待を使わない場合、この銘柄から得られるものはほとんどありません。

まとめ

レダックスの優待は100株・1.6万円ほどで、カーチスで使える優待券30,000円分。優待利回り178%という数字は、額面と投資額を割っただけのものです。

使い道は中古車の購入または売却に限られます。車を買う予定がある人には強力な値引きになりますが、そうでなければ価値はゼロ。利用条件も公開されていないため、購入前の問い合わせが必須です。

利回りランキングの上位に並ぶ銘柄は、こうした「自社サービスの割引券」であることがほとんどです。数字ではなく、自分がそのサービスを使うかどうかで判断してください。

関連記事

※本記事は公開情報を整理したもので、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。株価および優待条件は執筆時点で公表されている情報に基づいています。優待内容は会社の裁量で変更される可能性があるため、購入前に必ず最新のIR情報をご確認ください。

ロココ(5868)の株主優待|大幅減益の中間決算と同じ日に発表された新設を、数字を並べて考えた

ITアウトソーシングやBPOを手がけるロココ(5868・東証スタンダード)が、2026年9月11日に株主優待の具体的な内容を決定しました。100株以上でオリジナルQUOカード1,000円分です。

ただ、この優待には見ておくべき文脈があります。優待導入を最初に発表した8月14日は、営業利益が64.6%減、4〜6月期が赤字に転落した中間決算と同じ日でした。

優待の内容だけ見れば、よくある1,000円のQUOカードです。決算だけ見れば、かなり厳しい数字です。この記事では両方を並べて、私がどう判断したかを書きます。先に結論を言うと、私はこの銘柄を買いませんでした。 その理由を、優待を否定するのではなく数字で説明します。

優待の内容

基準日は毎年12月末日、年1回です。初回は2026年12月末で、発送は2027年3月頃を予定しています。

保有株数 条件 優待内容
100株以上 基準日に100株以上を保有 オリジナルQUOカード1,000円分
500株以上 基準日に500株以上を保有し、かつ1年以上継続保有 QUOカード1,000円分+「ロココゆかりの地からの贈り物」カタログギフト3,000円相当

「1年以上継続保有」は、12月末の基準日とその前年6月末・前年12月末の株主名簿に、同一株主番号で連続して500株以上が記載されていることです。3回の記載が必要で、経過措置はありません。

「ロココゆかりの地からの贈り物」は、会社の事業拠点や事業活動と関わりのある地域の魅力を届けるというコンセプトのカタログギフトです。

500株にしてもQUOカードは増えません

ここは優待の構造として押さえておく部分です。

100株でも500株でも、QUOカードは1,000円分です。 500株で増えるのはカタログギフト3,000円相当だけで、それも1年以上の継続保有が条件になります。

さらに今から買う人の場合、500株の追加優待が初めて対象になるのは、2026年12月末・2027年6月末・2027年12月末の3回記載を終えた2027年12月末基準です。初回の2026年12月末では、500株持っていてもQUOカード1,000円しかもらえません。

つまりこの優待は100株が効率の頂点で、株数を増やす理由がほとんどありません。

利回り

※ここから下の数字だけ、2026年9月15日時点のものです。株価は毎日動くので、判断するときはご自身で確認してください。

株価1,067円(2026年9月11日終値)、2026年12月期の年間配当予想40円で計算します。

保有株数 投資額 優待 配当 合計利回り
100株 約10万7,000円 1,000円 4,000円 約4.69%
500株(初回) 約53万4,000円 1,000円 20,000円 約3.94%
500株(1年以上) 約53万4,000円 4,000円 20,000円 約4.50%

優待利回りは100株で0.94%。合計4.69%のうち、4分の3以上は配当です。この銘柄を持つかどうかは、優待ではなく配当40円が続くかどうかで決まる、ということになります。

そして配当が続くかどうかは、業績で決まります。だから決算を見る必要があります。

同じ日に出た中間決算

2026年12月期の中間決算(1〜6月)は、こういう数字でした。

項目 実績 前年同期比
売上高 47億円 +9.4%
営業利益 9,400万円 −64.6%
純利益 1,700万円 −91.4%

売上は伸びています。減益の要因は販管費の大幅な増加です。6月には名古屋営業所を開設していて、拠点や人への投資が先行している形と読めます。4〜6月期だけを見ると赤字に転落しています。

一方で、通期の業績予想は増収増益のまま据え置きです。予想経常利益は6億300万円、前期比19.4%増。中間の実績と通期予想を並べると、下期に大きく寄せた計画になっています。

配当は中間20円をすでに実施し、通期40円の予想(前期35円から5円増配)も変えていません。

優待新設と減益を並べて、どう読むか

会社の説明は、配当による還元に加えて中長期で保有する株主に感謝し、より多くの個人投資家に理解を深めてもらうため、というものです。増配と優待新設を同時に進めているので、株主還元を厚くする方向は一貫しています。

ただ、数字を並べたときに私が気になったのは次の点です。

中間純利益1,700万円に対して、中間配当は1株20円です。 1株あたりの中間利益に直すと5円前後(概算)なので、中間だけを切り取れば利益の4倍近い配当を出していることになります。通期予想が達成できて初めて、40円の配当が利益で賄える計算です。

通期予想の達成は、下期の実績を見るまで分かりません。 減益局面で優待を新設すること自体は珍しくありませんが、その優待が「業績が悪くても続く」保証にはなりません。

ここから先は私の見方です。増配と優待の新設は、個人株主を増やしたい会社が減益局面でも取りうる合理的な手です。それが悪いわけではありません。ただ、投資する側から見ると、1,000円のQUOカードは判断を動かす材料にはなりません。 判断を動かすのは、下期に計画どおりの利益が出るかどうかです。そしてそれは今の時点では分かりません。

私が買わないと決めた理由

3つあります。

優待の金額が判断を動かさない。 100株で1,000円分。優待があってもなくても、この銘柄を持つ理由は配当と業績です。優待を理由に買う銘柄ではありません。

答え合わせが権利日の後になる。 通期予想が達成できたかどうかが分かるのは、2027年2月頃の本決算です。12月末の権利付最終日はその前に来ます。配当40円の原資があるか確認できないまま買うことになります。

小型株で流動性が低い。 時価総額は39億円。9月11日の出来高は2万1,400株でした。制度信用は買建のみなので、クロス取引を組むなら一般信用売りの在庫がある証券会社に限られます。買うのも売るのも、大型株のようにはいきません。

株価は2026年1月19日に1,223円の年初来高値、5月27日に912円の年初来安値をつけています。PERは予想9.6倍、PBRは1.37倍、自己資本比率は59.2%。財務が危ういわけではありません。私が買わないのは、会社が悪いからではなく、今は判断材料が足りないからです。

それでも検討する人へ

買わないと決めた立場で書くのも変ですが、検討している人向けに事実だけ置いておきます。

株数は100株までで十分です。上に書いたとおり、500株にしてもQUOカードは増えません。

11月中旬に第3四半期決算が出ます。 例年どおりなら、12月末の権利付最終日より前です。7〜9月期で下期の立ち上がりが確認できるので、それを見てから決めても間に合います。私もこれを見てから考え直すつもりです。

権利付最終日は12月28日(月)の見込みです。2026年は12月31日が休場で最終営業日が12月30日(水)なので、その2営業日前になります。証券会社のカレンダーで最終確認してください。

クロス取引は一般信用のみです。制度信用では売建ができません。

まとめ

  • 100株以上でオリジナルQUOカード1,000円分、基準日は12月末、初回は2026年12月末
  • 500株以上・1年以上継続保有でカタログギフト3,000円相当が追加。QUOカードは増えない
  • 100株が効率の頂点。今から買う人の500株優待は2027年12月末が初回
  • 優待利回り0.94%、配当利回り約3.75%、合計約4.69%(2026年9月15日時点)
  • 優待導入の発表は、営業利益64.6%減・4〜6月期赤字の中間決算と同じ8月14日
  • 通期は増収増益予想を維持。下期に寄せた計画で、達成は本決算まで分からない
  • 中間純利益1,700万円に対し中間配当20円。配当40円は通期達成が前提
  • 私は買わない判断。理由は優待が小さい、答え合わせが権利日の後、流動性が低い
  • 検討するなら11月中旬の第3四半期決算を見てから。権利付最終日は12月28日(月)見込み

優待の内容だけを見ると、どこにでもある1,000円のQUOカードです。決算と並べると、その1,000円で判断を変えてはいけない銘柄だと分かりました。優待は入口であって、判断材料は別のところにある。そういう例として記録しておきます。

HUMAN MADE(456A)の株主優待は利回りが計算できない|無配・グッズ未定の優待をどう評価するか

NIGO® が手がけるストリートブランド、HUMAN MADE(456A・東証グロース)が2026年9月11日に株主優待の新設を発表しました。

内容は株主限定オリジナルグッズ。ここで優待ブログを書く側として困ったのは、この優待は利回りが計算できないことです。グッズの中身も金額も未定で、しかも会社は無配。数字で評価する材料がひとつもありません。

それでも判断しなければならないので、この記事では利回りの代わりに何で測ればいいのかを考えました。私はまだ保有しておらず、買うかどうか検討している立場です。

優待の内容

対象は毎年1月末日時点で100株以上を1年以上継続保有している株主です。

継続保有期間 優待内容
1年以上3年未満 株主限定オリジナルグッズ
3年以上5年未満 複数の株主限定オリジナルグッズから1つを選択
5年以上 未定

そして初回(2027年1月31日時点)に限り、保有期間の条件はありません。100株持っていれば対象になります。

2回目以降は1年以上の継続保有が必要です。つまり2027年1月末に権利だけ取って売ると、2028年分はもらえません。会社は長期保有を目的にすると明記しているので、そういう設計です。

優待品の発送時期は発表されていません。

なぜ利回りが計算できないのか

理由は3つあります。

グッズの中身が未定です。 Tシャツなのか、ピンズなのか、ステッカーなのか。発表資料には「株主限定オリジナルグッズ」としか書かれていません。

無配です。 配当利回りは0%。優待の価値が分からない以上、総合利回りも出せません。

5年以上の優待も「未定」です。 長期で持つほど良くなる設計なのは分かりますが、5年先に何がもらえるかは会社も決めていません。

優待利回りで銘柄を比較している人にとって、この銘柄は表に載せられません。載せるなら「―」です。

代わりに何で測るか

利回りが使えないなら、別の物差しを持ってくるしかありません。私が調べた範囲で使えそうだったのは3つです。

物差し1:一次流通で定価割れしないブランドか

HUMAN MADE は毎週新商品を投入し、それを定価で売り切るモデルで営業利益率20%を超える会社です。店舗限定アイテムは発売時に抽選販売になることも珍しくありません。

つまり値引きしないと売れないブランドではない。優待グッズがブランドの通常ラインに近いものなら、少なくとも定価相当の価値は見込める、という読み方ができます。

物差し2:二次流通で値がつくか

メルカリやラクマで HUMAN MADE を検索すると、洋服だけでなく非売品のノベルティまで出品されています。店舗で購入したときに付いてくるマグネットや缶、付箋、マドラーといった小物が、単体やセットで取引されている状態です。

コラボアイテム(KAWS、VERDY、Girls Don't Cry、ポケモンなど)は定価を上回る価格で二次流通するものが多く、ブランドとして「持っているだけで価値がつく」側にいます。

株主限定グッズは店舗でも買えないものなので、希少性という点では店舗限定品より上です。もし中身がTシャツやスウェットのような通常ラインに近いものなら、二次流通で相応の価格がつく可能性はかなり高いと思います。

ただし正直に書いておくと、株主グッズそのものの相場はまだ存在しません。初回の発送は早くても2027年春以降なので、どんな値がつくかは誰にも分かりません。ピンズやステッカーだった場合、非売品でも数百円から数千円の世界です。ここは期待で膨らませないほうがいいところです。

物差し3:外れても後悔しない金額か

※ここから下の数字だけ、2026年9月15日時点のものです。株価は毎日動くので、判断するときはご自身で確認してください。

株価は1,521円(2026年9月14日時点)。100株で約15万2,100円です。

優待銘柄としては手が届く金額です。グッズがピンズ1個だったとしても「まあいいか」で済む人と、15万円を1年寝かせた対価としては受け入れられない人で、答えが分かれます。利回りが計算できない優待は、結局この「外れたときに納得できるか」で決めるしかないというのが私の結論です。

転売を前提に買うと、たぶん合いません

二次流通の話を書いたので、念のため。

「初回は条件なしだから、1月末に100株買ってグッズをもらって売れば元が取れる」という計算をする人がいると思います。私も一瞬考えました。でも、これは合わない可能性が高いです。

グッズの価値が分からないのに、株価の変動リスクは確実に負います。この銘柄は東証グロースで、2026年3月2日の762円から6月16日の1,821円まで上がり、決算発表翌日には1日で1,360円から1,474円まで振れています。値動きの大きさに対して、優待の期待値が小さすぎます。

そして初回だけ取って売ると翌年はもらえません。会社が長期保有のために作った制度なので、短期で抜ける使い方には向いていない、というのが実態だと思います。

権利確定日はいつか

初回の基準日は2027年1月31日です。この日は日曜なので、実際の基準日は1月29日(金)。株主名簿に載るには2営業日前までに買う必要があるので、権利付最終日は2027年1月27日(水)の見込みです。

まだ4か月以上あります。急いで買う理由はありません。会社が優待グッズの詳細を追加で発表する可能性もあるので、それを待ってから決めても間に合います。

会社の状況

優待と同日に2027年1月期の中間決算も出ています。売上高約88億円、営業利益約25億円、中間純利益約17億円で、自己資本比率は80.0%。財務は健全です。

もうひとつ大きいのが、アンダーカバーの子会社化を決議したことです。ブランドの傘が広がる話なので、株価にも優待の設計にも今後影響する可能性があります。

一方でPBRは約10倍。株価はブランドへの期待をかなり織り込んだ水準です。優待が良くても、株価が3割下がればグッズの価値では埋まりません。

前に書いた3銘柄と比べると

同じ時期に優待を新設した銘柄を続けて書いていますが、条件の設計がそれぞれ違います。

  • スターシーズ(3083):継続保有あり、クロス取引不可、利回り約10%
  • フィットイージー(212A):継続保有なし、クロス取引可、200株が効率的
  • トーモク(3946):継続保有を回数で判定、初回受け取りは2028年3月末
  • HUMAN MADE(456A):初回のみ条件なし、利回り計算不能、無配

数字で比べられるのは上の3つまでで、HUMAN MADE だけ物差しが違います。優待の表に並べて比較する銘柄ではなく、ブランドの株主になるかどうかを決める銘柄です。

まとめ

  • 毎年1月末日、100株以上・1年以上継続保有で株主限定オリジナルグッズ
  • 初回(2027年1月末)だけは保有期間の条件なし
  • 権利付最終日は2027年1月27日(水)見込み
  • グッズ未定・無配のため、優待利回りは計算できない
  • 代わりの物差しは、一次流通で定価割れしないブランドか、二次流通で非売品にまで値がつくか、外れても納得できる金額か
  • 株主グッズの相場はまだ存在しない。中身次第で数百円にも数万円にもなる
  • 転売前提で短期に取る使い方には向かない設計
  • 100株約15万円(2026年9月15日時点)、PBR約10倍、アンダーカバー子会社化を決議

私自身は、グッズが何であっても15万円の株主でいることに納得できるか、という問いに今のところ答えが出ていません。優待の詳細が追加で出るか、株価が落ち着くかを見てから決めるつもりです。1月27日まではまだ時間があります。

※この記事は発表資料と公開情報をもとに整理したもので、投資を勧めるものではありません。二次流通の価格は保証されるものではなく、優待の内容は変更されることがあります。必ず会社の発表と証券会社の情報をご確認ください。