会社を譲りたい人と買いたい人の間に立つ、中小企業のM&Aの仲介の会社。オンデック(7360・東証グロース)は、大阪を拠点に、中小企業の事業承継などのM&Aを支援しています。2020年12月に上場し、決算は11月です。
2026年10月15日に、会社として初めての株主優待を新設しました。毎年11月末に300株以上を持つ株主に、各種の電子マネーやポイントと交換できる電子ギフトを、1万円相当(1,000株以上なら5万円相当)贈ります。初回は2026年11月末です。発表のあと株価は2日続けてストップ高になり、10月19日の終値は861円で、300株は25.83万円です。配当は0円(無配)の予想です。
この記事では、優待の中身と条件、業績と配当、そして「この優待は続きそうか」を整理します。私はまだ保有しておらず、買うかどうか検討している立場です。
- 優待の内容
- 株数ごとの利回り
- 業績と配当
- この優待は続きそうか
- 同じ業種の銘柄と比べると
- 同じような優待がもらえる銘柄と比べると
- 11月26日までに買うと
- これからの予定
- 優待の受け取り方・使い方のコツ
- この銘柄が向いている人・向いていない人
- よくある質問
- あわせて読みたい
- まとめ
優待の内容
| 保有株数 | 優待(年1回・11月末) |
|---|---|
| 300株〜499株 | 電子ギフト 1万円相当 |
| 500株〜999株 | 電子ギフト 2万円相当 |
| 1,000株以上 | 電子ギフト 5万円相当 |
- 基準日は年1回、11月30日です。初回は2026年11月末の分です
- 電子ギフトは1ポイント1円相当で、各種の電子マネーやポイントと交換できます。交換できる先は、届く案内で確かめたいところです
- 発表の内容には、保有期間の条件は書かれていません。基準日の名簿に300株以上で載っていれば、対象になります
- 基準日から3か月以内をめどに贈る予定で、初回は2027年2月ごろまでに届く見込みです
- 会社は、1年かぎりではなく毎年続ける予定としています。一方で、業績や財政状態、株主の構成などを考えて内容を変えたりやめたりするときは、すぐに知らせるとしています
- 新設の理由は、株主への感謝と「株主還元の第一歩」で、株式の投資の魅力を高めるためとしています
株数ごとの利回り
| 株数 | 金額 | 優待(年1回) | 優待利回り | 発表前の株価なら |
|---|---|---|---|---|
| 300株 | 25.83万円 | 1万円相当 | 約3.87% | 約5.46% |
| 500株 | 43.05万円 | 2万円相当 | 約4.65% | 約6.55% |
| 1,000株 | 86.1万円 | 5万円相当 | 約5.81% | 約8.18% |
※金額と利回りは2026年10月19日の終値(861円、株探)で計算しています。右の列は、発表前の10月15日の終値(611円)で計算した値です。電子ギフトは相当額で計算しています。配当はありません(無配)。
最も効率がよいのは1,000株で、1株あたりにすると、300株は約33円、500株は40円、1,000株は50円です。999株までは2万円相当なので、1,000株に届くかどうかで優待が2.5倍に変わります。
注意したいのは、株価が上がるほど利回りが下がることです。発表前の株価なら1,000株で約8.18%でしたが、10月19日の終値では約5.81%まで下がりました。10月19日の夜間取引(PTS)では1,100円台で取引されていて、1,180円なら1,000株は118万円、利回りは約4.24%です。買う前に、その時点の株価で計算し直したいところです。
業績と配当
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2022年11月期 | 13.39億円 | 2.13億円 | 2.13億円 | 1.51億円 |
| 2023年11月期 | 8.26億円 | −2.00億円 | −1.99億円 | −1.52億円 |
| 2024年11月期 | 16.65億円 | 3.67億円 | 3.67億円 | 2.39億円 |
| 2025年11月期 | 8.64億円 | −2.21億円 | −2.19億円 | −1.51億円 |
| 2026年11月期(会社予想) | 16.30億円 | 1.94億円 | 1.97億円 | 1.31億円 |
※決算期は11月です。2024年11月期までは単体、2025年11月期からは連結の数字です。
利益は、黒字と赤字が1年ごとに入れ替わっています。M&Aの仲介は案件がまとまったときに報酬が入るので、成約の時期によって売上と利益が大きく振れやすい形です(推定)。前期は、2025年10月の第3四半期の発表では経常利益2.21億円の予想を据え置いていましたが、決算期末の直前の11月18日に2.10億円の赤字の予想へ大きく引き下げ、実際も2.19億円の赤字でした。
今期は、第3四半期まで(2025年12月〜2026年8月)の売上高が11.49億円で前年同期の約2倍、経常利益は2.28億円で、通期の予想(1.97億円)をすでに上回りました。6〜8月の3か月だけで経常利益は約3.3億円です。会社は通期の予想を変えていないので、そのままだと残りの9〜11月は経常損益が0.31億円の赤字になる計算です(株探の試算)。
配当は、上場してから0円が続いていて、今期も0円の予想です。自己資本比率は約82%(前期末)で、借入に頼らない財務です。PERは約17倍、PBRは約2.0倍です(株探、10月19日)。
この優待は続きそうか
優待の重さ(推定):1,000株で5万円相当は、1株あたり50円で、今期の1株利益の予想(50.1円)とほぼ同じです。発行済株式数(約286万株)がすべて1,000株ずつの株主に分かれていたとすると、優待は年1.4億円ほどになり、今期の経常利益の予想(1.97億円)の約7割にあたります。実際には大株主が1人で多くの株を持つので、ここまで大きくはなりません。ただ、発表をきっかけに300株〜1,000株を持つ個人の株主が増えるほど、負担は増えていきます。たとえば対象の株主が1,000人で平均2万円なら2,000万円で、経常利益の予想の約1割です(株主の数は、ここでは確かめていません)。
変更の歴史:2026年10月に始めたばかりで、会社として初めての優待です。会社は毎年続ける予定とする一方で、業績や財政状態、株主の構成などによって内容を変えたりやめたりする場合があるとしています。
配当の歴史:上場してから無配が続いていて、会社は今回の優待を「株主還元の第一歩」としています。
まとめると、自己資本比率が約82%と財務は厚く、すぐに続けられなくなる形ではありません。ただ、利益は年ごとに大きく振れ、赤字の年もあります。株主が増えて優待の負担が重くなったところで赤字の年が来ると、内容が見直される可能性もあると見ています(推定)。
同じ業種の銘柄と比べると
このブログで取り上げたサービス業の銘柄のうち、優待を受け取るのに必要な金額が近い3社と並べました。
| 銘柄 | 優待に必要な株数・条件 | 金額 | 優待利回り | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|
| オンデック(7360) | 300株 | 25.83万円 | 約3.87% | なし(無配) |
| キャリアリンク(6070) | 100株 | 25.75万円 | 約0.19% | 約4.7% |
| 武蔵野興業(9635) | 100株 | 25.92万円 | 使い方で変わる | なし(無配) |
| 名南M&A(7076) | 300株(3年未満) | 26.13万円 | 約5.74% | 約1% |
※金額と利回りは、それぞれの記事で計算した、最も少ない株数(条件)の値です(株価の日付は記事ごとに違います)。権利月や保有期間の条件も銘柄ごとに違うので、目安として見てください。
優待と配当を合わせた利回りは、オンデックが約3.9%で、利回りを比べられる3社の中で3番目です。最も高いのは名南M&A(約6.7%)です。オンデックは配当がないため、利回りはすべて優待によるもので、優待が見直されると株主への還元がなくなる形です。
同じような優待がもらえる銘柄と比べると
オンデックと同じように、デジタルギフトがもらえる銘柄のうち、優待を受け取るのに必要な金額が近い3社と並べました。表の銘柄名から、それぞれの記事を読めます。
| 銘柄 | 優待に必要な株数・条件 | 金額 | 優待利回り | 配当利回り |
|---|---|---|---|---|
| オンデック(7360) | 300株 | 25.83万円 | 約3.87% | なし(無配) |
| 学究社(9769) | 100株(1年以上) | 25.34万円 | 約0.39% | 約5.01% |
| 揚羽(9330) | 300株(半年以上) | 26.4万円 | 約6.06% | なし(無配) |
| ビーアンドピー(7804) | 100株(半年以上) | 25.1万円 | 約0.40% | 約3.47% |
※金額と利回りは、それぞれの記事で計算した、最も少ない株数(条件)の値です(株価の日付は記事ごとに違います)。権利月や保有期間の条件も銘柄ごとに違うので、目安として見てください。
優待と配当を合わせた利回りは、オンデックが約3.9%で、表の4社の中で3番目です。最も高いのは揚羽(約6.1%)です。オンデックは配当がないため、利回りはすべて優待によるもので、優待が見直されると株主への還元がなくなる形です。
11月26日までに買うと
初回の基準日は2026年11月末(11月30日)で、権利付最終日は2026年11月26日(木)です。保有期間の条件はないので、この日までに300株以上を買って11月末の名簿に載れば、初回の優待の対象になります。届くのは、基準日から3か月以内をめどとされているので、2027年2月ごろまでの見込みです。
ただ、発表のあと株価は大きく上がっています。権利が確定したあと(権利落ち)は株価が下がることも多いので、買う値段には気をつけたいところです(推定)。
これからの予定
オンデックの、これからの主な予定をまとめました(2026年10月時点)。
| 時期 | 予定 |
|---|---|
| 2026年11月26日(木) | 権利付最終日(初回の基準日) |
| 2026年11月30日(月) | 基準日(初回) |
| 2027年1月中旬 | 通期決算の発表(見込み。前期は1月13日) |
| 2027年2月ごろまで | 初回の電子ギフトが届く見込み(基準日から3か月以内が目安) |
※予定は変わることがあるので、会社の発表で確かめてください。
優待の受け取り方・使い方のコツ
オンデックの優待を受け取るときと、使うときのポイントをまとめました。
- 電子ギフトは、各種の電子マネーやポイントと交換して使う形です。受け取り方と交換の期限を、届いた案内で確かめておきましょう。
- ふだん使っている電子マネーやポイントがあれば、交換先にできるかを先に確かめておくと、使い切りやすくなります。
- 区切りは300株・500株・1,000株です。999株までは2万円相当なので、1,000株を目指すときは、株数の数え間違いに気をつけましょう。
- 保有期間の条件はありませんが、11月末の名簿に載る必要があります。権利付最終日の11月26日(木)までに買っておきましょう。
- 案内は、証券会社に登録している住所に届きます。引っ越したときは、早めに証券会社で住所を変えておきましょう。
※使い方は一般的な例です。くわしくは、優待に同封される案内や会社の発表で確かめてください。
この銘柄が向いている人・向いていない人
ここまでの内容をもとに、オンデックの優待が向いている人と、向いていない人をまとめました。
向いている人
- 電子マネーやポイントをふだん使う人
- 1,000株を持てる資金があり、優待の利回りを重視する人(1,000株で約5.81%)
- 保有期間の条件なしで、初回から優待を受け取りたい人
向いていない人
- 配当を受け取りたい人(上場から無配が続いています)
- 業績の振れが大きい銘柄を避けたい人(利益は年ごとに黒字と赤字が入れ替わっています)
- 急に上がった株価で買うのが不安な人(発表後に2日続けてストップ高になりました)
※このブログの見立てです。最終的な判断は、ご自身の考えや資金の状況にあわせてお願いします。
よくある質問
Q. オンデックの株主優待は、何株から受け取れますか?
A. 300株以上を持つと受け取れます。300株の金額は約25.83万円です(2026年10月19日の終値で計算)。
Q. 優待は、いつまでに買えば受け取れますか?
A. 初回の基準日は2026年11月末で、権利付最終日は2026年11月26日(木)です。保有期間の条件はありません。
Q. 優待は、いつ届きますか?
A. 基準日から3か月以内をめどに贈る予定なので、初回は2027年2月ごろまでに届く見込みです。
Q. 配当は、いくらですか?
A. 上場してから配当は0円が続いていて、今期も0円の予想です。
Q. 優待がなくなる心配はありませんか?
A. 将来の優待を約束するものではありませんが、自己資本比率が約82%と財務は厚く、すぐに続けられなくなる形ではないと見ています。ただ、利益の振れが大きく、赤字の年に見直される可能性もあります(推定)。くわしくは「この優待は続きそうか」の章で整理しています。
あわせて読みたい
中小企業のM&Aを支援する会社の優待は、名南M&A(7076)の株主優待でも書いています。2025年に新設した優待で、オンデックと同じく300株から受け取れます。無配のまま優待を出しているフロンティア・マネジメント(7038)の株主優待もあわせてどうぞ。
同じ2026年10月に優待を新設・導入した会社は、新都ホールディングス(2776)の株主優待とASNOVA Companies(640A)の株主優待で書いています。
優待を新設した会社に共通していたことは、2026年に株主優待を新設・拡充した会社に共通していたことで、権利落ちの日の株価の下がり方は、権利落ち日に株価はどれだけ下がったかで整理しています。
まとめ
- オンデックは2026年10月15日に初めての優待を新設し、毎年11月末に300株以上で電子ギフト1万円相当(500株以上は2万円相当、1,000株以上は5万円相当)
- 初回は2026年11月末で、保有期間の条件はなく、権利付最終日は11月26日(木)
- 株価は発表後に2日続けてストップ高になり、10月19日の終値で優待利回りは300株で約3.87%、1,000株で約5.81%
- 配当は上場から0円で、利回りはすべて優待の分
- 利益は年ごとに黒字と赤字が入れ替わり、今期は第3四半期までで通期の予想を超えた
オンデックは、中小企業のM&Aを支える会社が、初めての株主還元として電子ギフトの優待を始めた銘柄です。1,000株の優待は1株あたりの利益に近い大きさで、業績の振れも大きいので、株価の動きと次の決算(2027年1月ごろ)を確かめながら考えたい銘柄です。
※この記事は公開情報をもとに整理したもので、投資を勧めるものではありません。株価は2026年10月19日の終値で、日々変わります。優待の内容は変更されることがあるため、必ず会社の発表をご確認ください。
出典
- オンデック「株主優待制度の導入(新設)に関するお知らせ」(2026年10月15日:対象、内容、贈る時期、毎年続ける方針、目的)、日本経済新聞(優待の内容)、ダイヤモンド・ザイ(発表の時刻、発表前の株価)
- 株探(第3四半期の決算と株探の試算、業績の推移、今期の予想、10月19日までの株価、PER・PBR、発行済株式数)、松井証券(株探ニュース:ストップ高)、Yahoo!ファイナンス(決算短信の要約、夜間PTS)、IR BANK(前期の予想の修正の経過)
- マネックス証券 銘柄スカウター(事業の内容、自己資本比率、配当の推移)、トレーダーズ・ウェブ(上場日)