最近周りの人がもういい歳なんだからということをよく言っている。
彼らがいい歳なら、僕も同じようにいい歳なんだろう。
なんてったって同い年なんだからね。
昨日、正確に言うと日付かが変わったから一昨日。
久しぶりにプールに行ってきた。区民プール。
夏は小学生でぐちゃぐちゃになる区民プール。
GW前半の休みの最終日の午後8時は比較的すいていた。
あぁそういえば、去年もGWにこのプールに来たな、と思い出した。
あの時は転職もうまくいき、給料も上がり、どんどん欲が出てきた頃だった。
自分なら何でもやれる、そう思っていた時期でもあった。
あれからどうだろう。
幸いなことにまだ仕事には付いているし、引き合いも多い。
僕の職場での価値というのは確実に上がってきてはいるだろう。
その反面、週末はただ泥のように眠り、夕方から起きだして外でご飯を食べる。
本当になにもない週末だと頭がおかしくなりそうだから、インターネットカフェにいって
漫画を読む。
そしてコンビニに寄って家に帰る。
前は違った。少なくとも去年プールに来ている頃は希望に満ちあふれていた。
次の休みはどこに行こう。何を食べよう、何を見よう。
あぁ、あのイベントはもうすぐ終わるから必ず行かないといけない、と精力的に活動していた。
そのエネルギーはもうどこにもないし、側に誰もいない。
ここでようやく気付いたりする。
クロールで100メートル泳ぎ、息が上がってしまったから
平泳ぎに変える。カエルを意識して、ゆっくりと手足を動かす。
そうそう、一年ぶりのプールだけど体はちゃんと覚えている。
前に進むじゃないか。ちゃんと。
気付いたんだ。人は自分のためには頑張れない。
少なくとも僕はそう。人は誰かのためじゃないと頑張れない。
僕も、自分のためじゃなく、誰かのためじゃないと頑張れない。
高校一年の頃、西日の射す教室で、担任の先生に
「お前はこのままじゃ絶対駄目になる。くずだ!人間の!」とお叱りを受けた。
その時は遅れてきた反抗期ということもあり、
「そんなことはない。何か大きな物事を成し遂げる人間はそう見えるものだ!」
なんて思っていた。
大間違い。大バカ。どうしようもない。脳みそがわいちゃってる人である。
だけど、今ようやくそうなのかなぁと思ってきた。
僕は間違っていて、自分のために何かをしようとしてもきっとうまくいかないってこと。
それができていなかった今までは力技でなんとかくぐり抜けてきた、
いわば運が良かっただけってこと。
そう。明日からは少しだけかもしれないけど、誰かのために頑張ろう。