今日の善行は明日の蓄え

コスパだけを考えて生きています。

内定式がおわったら奨学金の返済計画を立てた方がいい。滞納するとブラックリスト入りだよん。

どうも、tot0toです。

昨日10月3日は、待ちに待った内定式でした。25歳にして、やっと社会人です!長い道のりだったぜ。内定者も社員もみんな優秀で、頑張ろうと思った次第です。

 

「さて頑張ろう!」と思った矢先に、こんな記事をみちゃって今猛烈に不安に駆られています。

大学生の2人に1人は借りている奨学金:“借金まみれ”でスタートする新社会人たち

奨学金を返済できない」と嘆く若者の声が絶えない昨今。なんと、有名大学を出たものの、奨学金を返すことを目的として水商売などで働く女性が増加がしているという。

ヤクザに身売りされる前に、自ら風俗に身を投じる人がいるなんてびっくり。日本の闇を見たわ。

 

 

私の奨学金事情

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そんな私も奨学金まみれの苦学生であります。25歳で苦学生ってちょっとやばい気もするし、実際にやばい。

 

大学に入って日本学生支援機構から奨学金を借りはじめ、4年間で大体420万くらいの借金があります。詳しく書くと、

 

一種で毎月5.1万

二種で毎月5万の毎月計10.1万円です。二種は大学2年次から借り始めたので、

 

一種の5.1万×48ヶ月=244.8万

二種の5万×36ヶ月=180万

元金だけで、424.8万円です。二種はこれに利子がのるので、もっとひどい金額になると思います。

 

奨学金は、全額学費に当てていました。当てているつもりでした。(使い込んでバイト三昧だけど)

 

返済計画

日本学生支援機構のサイトに返済シミュレーションがあったので、やってみた。来年の社会人生活が奨学金返済によってどれだけ苦しくなるのか、ちゃんと知っておかないと!!奨学金貸与・返還シミュレーション-JASSO

 

前提条件

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二種の利率は3%がマックスなので、最悪の場合を考えて3%に設定しました。

 

保証料

奨学金は連帯保証人と機関保証が選べます

私は機関保証にしてるので、借り入れ金額の他にも「機関保証料金」がのかってきますf:id:tot0to:20161004173146p:plain

 

実際の返済シミュレーションがこれ

一種と二種で別れて計算されてでてきます。

 

第一種

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毎月最低10,200円の返済が必要とわかりました。

「月賦半年賦併用返済」とは、ローン払いを加味した返済方法です。毎月の返済が5,100円と少額になる代わりに、上期と下期の毎年2回30,600円返済します。

 

第二種

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二種の方は、最低返済金額が毎月13,457円

ローン払いを使うと毎月6,728円になりますが、年2回40,430円の支払いが必要というモデルになります。

 

つまり、一種と二種を合計すると

通常の月賦払いだと、23,657円/月

ローン払いを使うと、11,828円/月 71,030円/半年

これを20年間払い続けることになります

2018年の26歳の時から払い続けるので、2038年の46歳までかかる計算です。

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ふむふむ、結構きついな。

毎月の給料が額面28万、手取りが多分23万とか

 

月賦で毎月2.3万返済するとなると、自由に使えるお金は約20万

家賃が6万で

実家への仕送りが3万

水道光熱費が2万

スマホ・ネットなどの通信費用1万

交際費が2万

服・化粧品とか2万

計16万

 

食費に4万しか掛けられない!!!!ちーーーん

貯金はゼーーーローーー

 

額面28万って新卒にしては、まあまあだと思ってたけど、これじゃ生きていけない!!!

 

奨学金の返済がなければ、毎月2.3万浮くので貯金や食費にもう少し割ける金額が増える。こりゃ、滞納したくなる気持ちも分かります・・・

 

ってゆうシミュレーションを内定式の次の日にやっておいて、本当よかったです。今やっておけば、最悪就活しなおすこともできる。入社後にやる副業の土台を作っておくこともできる。と、結構まだ余裕があります。

 

 

奨学金未返済者の実態とは

奨学金未返済者は2015年度末時点で、約33万人、全体の9%

未返済額の合計は898億円にものぼります

人から借りてるって認識ないのかな?笑 と思ったら、こんな面白いデータが

 

約4割が奨学金は返さなくていいと思ってた

図1 返済義務を知った時期に関するアンケート

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出典:平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果 - JASSO

 

33万人のうち、約4割が奨学金を借りる時点で「奨学金は返すものだ」という認識がないらしい。(実際は奨学金借り入れ者の内、約3800人を対象にしたアンケートを元にした、標本的言い方ですが。)

 

図2 滞納が始まった理由

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出典:平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果 - JASSO

 

 

図3 滞納が継続している理由

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出典:平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果 - JASSO

 

 

奨学金を滞納するきっかけも、滞納が続いている理由も「低所得」が一番の理由みたいです。怪我や病気というのは案外低い。

 

さらに図2のグラフで「支出が増えた」41.9%なのに対し「収入が少ない」69.4%方が多いことから、突発的な支出によって返済できなくなったというよりも、前々から想定できた低収入によって返済できてない人が多いみたいです。

 

これは今すぐ返済シミュレーションをやってみる事をオススメしますね。現状把握大事です。奨学金貸与・返還シミュレーション-JASSO

 

図4 日本学生支援機構のホームページの閲覧状況

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出典:平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果 - JASSO

 

さらに面白かったのが、延滞者の日本学生支援機構のHPを「見ることができない」17.4%という数字。

見る事ができないってゆうのは、PCがないのか、ログインのPASSを忘れたのか、そもそも存在を知らないのか理由はいろいろ考えられるけど、無延滞者の2.7%と比較すると興味深い数字です。

 

「見た事がある」における、延滞者の24.8%と無延滞者40.1%の違いは、無延滞者の方が自分から情報を取りに行く意識があることが読み取れます。

 

一方で「見た事がない」の割合が同じくらいですが、見た事がない理由をもっと深堀したら面白そう。

例えば、無延滞者の場合は、HPを見る必要がないんじゃないかと想像できます。学校で配られる奨学金関連の冊子から知識があるため、見るに及ばないんじゃないかなと。

一方の延滞者は、HPの存在を知らないとか、そもそも奨学金返済に興味がないとか、そんな理由を想像しました。

 

というのも、延滞者は奨学金に関する情報を十分に入手できてないと感じている人の割合が少ないから。

 

図5 日本学生支援機構からの情報提供は十分である

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出典:平成26年度奨学金の返還者に関する属性調査結果 - JASSO

 

 

奨学金返済を滞納する人の特徴は、

・自己管理能力が低い

情報リテラシーが低い

この2つかな、と

グラフを見てて思いました。

 

2015年度時点での滞納者は全体の9%でしたが、2004年度は7%

近年で一番滞納者が多かったのは、2012年の約11%です。

徐々に滞納者が増えてきてるのがわかります。

 

一方で、2004年の大卒初任給の平均は20.3万

2012年は20.7万、2015年は21.1万です。

なんだ、給料あがってるじゃん!

世間一般で言われてる、低所得による奨学金未返済って本当なのかな?とこの数字を見て思いました。

 

(今回は物価の変動を加味していないし、大卒初任給の格差が広がっていて300万以下の低所得層が広がっているのかもしれません。そこまでは調べていないので、もちろん憶測です。)

 

ただネットの広がりやスマホの利用の拡大で、自ら取りに行かなくても情報が勝手に入ってくる時代になりました。これによって自分に必要な情報を見分けて使いこなす、情報リテラシーが下がってきてるんじゃないか?と考えました。

 

実際に面白い記事を見つけた↓

 

IT機器が社内に普及する以前は、手書きで情報を整理・編集しており、そのやり方を先輩から後輩が見習うことで継承していたように思います。ところが、IT機器が社内に普及し始めると、ITリテラシーが優れた社員を中心にITを使った情報の整理・編集方法を作り出し、その際に手書きの面倒さだけを効率化し、本来の考える部分を継承しなくなったのではと推察しています。

 

ITが発達して、若者の考える力が低下してるらしい

若い社員はベテラン社員に比べてITリテラシーメディアリテラシーが優れているが、情報リテラシーは劣っている。そのために、ITに頼ってしまい、ITを使うことが仕事になっている  

 ITリテラシーメディアリテラシーはあっても、それを使いこなして処理する情報リテラシーが欠如しているって記事でした。

               出展:No.137 情報リテラシーの低下に危機感

 

情報リテラシー層が増えている反面で、低情報リテラシー層も増えているという面白いデータも↓

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出展:

http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/policyreports/japanese/papers/h12/html/C1642000.html

 

 

・大学の学費を下げろ

奨学金の利率を下げるべきだ

みたいな議論が広がっているけど、そもそも借りる側の考える力とか情報処理能力とか、そういったものを考え直すべきなんじゃないか。

 

奨学金の未返済率が上がったのは、みんなが大学に行くのが当たり前の世の中になって、学力の低い学生が奨学金を借りるようになった、というのも大きな原因の一つだとは思う。

ただこういった人たちこそ勉強すべきで、その機会を奪うべきだとは思わない。

 

ってことは、情報リテラシーの低い層にも届くように

奨学金関連の情報を学生が得やすい形で提供する

・お金の仕組みを教える

・返済計画の方法を一緒に考える仕組みを作る

とかが効果的なんじゃないかな

 

具体的には、

・大学の授業支援システム(classとか)のマイページに奨学金の項目を作る

・大学からマネーフォワードを使って資金管理することを義務付ける

とかどうでしょう

 

日本学生支援機構のマイページっていちいち見に行かないんですよね。ログインIDとかPASSなくしちゃって再発行とかやりがちだし。一方で大学のマイページって一週間に一回は最低みるから、その中に奨学金のマイページを組み込むのがいいと思う。頻繁に見れるし、意識もするし、友達との情報共有とかもしやすくなる。

 

あとは強制的にマネーフォワードとかのお金管理アプリをインストールさせて、支出をみる習慣づけをさせる。日本人はお金に関する知識が少ないっていうし、大学生のうちに感覚を身につけておくとだいぶ効果が出るんじゃないかな。

 

できればマネックス証券のCEOの松本さんとか呼んでお金の講義してほしいけど、大学の予算もあるだろうし笑

 

ってことで、つらつらと自分の奨学金の話から、日本の奨学金問題まで書いてみました。案外社会人になっても極貧生活を強いられそうで怖いんですが、頑張ります。

 

以上!